心の旅路

第1話「人間とは何ぞや」関連の参考講話 短編集                                                      


   6.酒と煙草――無い物への執着                更新

(『反省の日々』参照)

自分が毎日やっている事で、酒とか煙草というのがありますね。
酒――これは、毎日最低一升五合飲む。(笑)一体、何処に入ったのか知りませんけれど……。(笑)水を一升五合飲もうと思っても飲めませんよ。五合も入らない。
ところがお酒だったら、二升位までは入ってしまう訳ですね。「人間の体って、一体どんなになってんのだろう?」と思うぐらい飲んでいた。
煙草は、プカプカ……一日八〇本(笑)、ハイライトを四箱も吸う訳ですよ。朝起きたら、床の中でもう一〇本や二〇本吸ってしまう。もうこうやって手から離さない。
で、仕事をしに会社に出て行く。会社で若い社員が煙草を吸っていると、
「おまえ、タバコを吸いながら仕事をするなよ」
なんて言って、自分は吸ってる訳ですよ。(笑)まぁ、いいころ加減ですね。
「それじゃあ、この二つをもう止めよう」なんて思っても、止められないですね。何回、繰り返したか分からないですよ。
酒でも失敗する。「もう絶対、酒は止めた」と、何かテレビの薬のコマーシャルじゃないですけど、二日酔いで気分が悪くて、もう酒は止めようと思う。もう苦しくてしょうがない。二日酔いの薬を飲んでも駄目――。
そのうちに、「それじゃあ、仕方がないから迎え酒をやってみよう」とやってみたら、これがまたよく効く、薬なんかいらないですよ。(笑)スッと治ってしまう。
「あっ、これで効くんだったら大丈夫だ」と、また飲みたくなる。夜になると、元気が出て来る。で、結局飲む。(笑)
その頃、家には酒の一升瓶の五本や六本はちゃんと置いてあった訳ですよ。
しかしこれは、目の前に置いておいたら、酒をまた飲んでしまうから、みんな人にやってしまおうと、ザーッと近所に配ったんですよ。タバコも全部上げた。もう何にも無い。もう飲みませんよね、これで――。
ところがどっこい、違うんですね。無ければ、無性に飲みたくなってくる。
それで、「おい、買って来い」と言う。買って来てくれないなら、自分で買って来る。で、また飲み始める。
しかし、これじゃあ、いけないので、もうとにかく徹底的に我慢する以外に無いと、最初の方は我慢をしていた。そのうちに、一ヶ月、二ヶ月と経って、その時に気が付いたら、夜寝る時に、「疲れたから一杯ぐらいいいだろう」と、ウイスキーをちょこっと飲んで寝たりと、し始めたんですよ。そうしたら、守護霊が出て来た、
「あなたは酒を止める、タバコを止めると言っているが、一体どこを止めたと言うのですか」
「いや、酒は止めているよ」
「あなたはね、毎晩ちょこちょこやっているのは、あれは一体何なんですか?」(笑)
「あれは酒じゃないよ、ウイスキーというものだよ」(笑)
――汚いですよねぇ、人間というのは……私は特に汚いかと思うんですよ。
煙草も実はそうですね。煙草はこれ、一番難しい。
実は、私は歯がよくないんですけどね、或る日、虫歯が痛くてどうにもならない事があったんですね。日曜で歯医者は休みだし、本当に困ってしまって、「もう痛い痛い……」と、自分の部屋で机の前に膝を立てて、こうやったんですよ。
そうしたら、私の心の中から守護霊が、
「あなたはね、歯が痛い、歯が痛いと言っているが、それは分かる。
しかし、本当はあなたが痛いのではありませんよ。あなたが自分だと思っている肉体の細胞が、痛いと感じているのですよ。
肉体というものは、あなたが支配をしている。その支配してるあなたが、命令してご覧なさい、痛いのは止まりますよ」
と、言うんですね。そして、
「あなたはまだ信用していないけれども、あなたの体から、あなたの意識を別にちょっと離してみるから、それを自分で、よーく観ていなさい」
――どんな事をするのかと思ったんですね。そうしたら、自分の姿が観え始めた、「痛い、痛い」とやっている自分の姿が――。
「あれ? 何故、自分の体が観えるのだろう、おかしいな……。これが高橋先生の仰っている、もう一人の自分なのかな」と、そう思ったんですよ。
そうしたら、その時に自分の体から出た自分は、歯はもう何にも関係ない訳ですよ。痛くもないんですよ、全然何ともないんですよ。そうしたら、
「あなた、よく分かりましたか、元に戻しますよ」
と戻って来た。――痛いんです。そうしたら今度は、
「あなたに言ったように、細胞に『あなた達は痛くないよ』と言ってご覧なさい」
と言われた。自己暗示みたいなものですよ。私は、
「虫歯よ、あなた達は痛いと言っているけど、実はあなた達は痛くないんですよ」
と、言った訳です。そうしたらピタッと止まった。
まぁ、前の晩から、あんなに痛かった虫歯が、例え自己暗示にしても、それで治ってしまったというのも、またこれもおかしなものですね。
そのように、煙草にしても同じなんですね。その時守護霊が、
「あなた、どうしてもタバコ止められないみたいだね」
「そうだよ、止められなくて、こっちは困ってるんだよ!」(笑)
「あなたはね、そこは生まれたら、僅かな時間なんだよ。そこを終わってから永くいるこちら(守護霊の世界・天上の世界)にはタバコなどありませんよ」
――そう言われたら、本当に無いんですよ。煙草が無かったら、生きていけないのでしょうか。
天上の世界では、酒は多少ワインがありますね。それは、例えば、この世に出ている人が、一つ悟ったら、「あゝ、分かったぞ」と喜んで、あの世のみんなで乾杯をする。それはありますよ。それ以外はありませんよ。そして守護霊曰く、
「タバコを吸いたいのは、あなたじゃないのですか? あなたは、無い物に執着を持って、『吸いたい、吸いたい』と言っているが、それは、あなたが自分の肉体にそういう事をさせているからそうなるんですよ」
――そう言われたら、尤もですね。
それで今度は、煙草も酒も、自分の目の前に沢山置いて――もうみんなに上げないで――「よーし、もう止めた」とやったら、本当に止める事が出来たんですね。
目の前にある方が手を出さない訳ですね。人間にはおかしな執着があって、もう無い物ねだりする訳ですよ。
そういうものを通して見たら、全てのものに対して、人間はそうなんですね。自分が持っていない物が欲しい、人の物を見て欲しい、私もあんな事やりたい、とそうなってくるんですね。
で、止めてみたら、止められるんですよ。
それまでは、やる事も無い訳でしょう、これしか――。これを止めたら馬鹿になるんじゃないかと思ったりもしたんですね。
ところが、結果的には、何にも無くて、本当に止めて良かったと思いますよ。
それからもう、一切アルコール類も煙草も断ってしまったんですね。
人間の身体というのは、酒の一合や二合はいいんですよ。「止めなさい」とは、私は言えませんよね。その酒で、健康を保っている人がいる訳ですから――。
煙草も、実はそうですね。「あなた、止めなさいよ」とは言えないですよね。
しかし、先ず煙草と酒だったら、煙草は止めた方がいいですよ。何故か? ――煙草を吸ってる人の身体を、こうやって(心の眼で)観たら、コールタールと一緒ですよ。胸(肺)だけじゃないんですよ、胃も、そして腸までが、真っ黒――。これじゃあ、身体が悪くなる一方ですよ。
ですから、私は若い人に、「タバコは吸いなさんなよ」と、しょっちゅう言ってますよ。煙草は止めないといけませんね。煙草は身体に、物凄く悪いんですよ。
今、アメリカでも煙草が身体に悪いと、もう大変ですね。煙草の業者が大変ですよ。今までアメリカ辺りでは、そういうものがスタイルになっていた訳ですよ。それが段々と廃ってきた、無くなってきた。それで、アメリカの煙草が余り始めた訳です。
さぁ、困った――。それで、日本に売りつけている訳ですよ。今、外国の煙草が氾濫していますよね。何だかおかしいですね。
それを誰が吸っているんでしょう? ――日本の女の人が吸う。しかも若い女の人が吸う。女子大生も吸ってる人多いですね。その辺の女子大に行ってみてご覧なさい、吸ってるから――。もうカッコ良さですね。
そして吸ったら、もう止められないですよ。煙草であっても、あれは一種の麻薬なんですよ。
結婚したらどうするんですか? ――隠れて吸わなければいけなくなる。
しかし、煙草だけじゃない、この頃はビアホールに行ったら半分以上、若い女の人ばっかり……。(笑)男なんか恥ずかしくて入れないなんて言ってますよ。――そういう事じゃないんですね。
煙草だけじゃなくて、酒までやってご覧なさい、尚、身体が悪くなってしまう。
女の人は、臓器が違うんですよ。赤ん坊が出来てご覧なさい、健全な子供は出来なくなりますよ。当然ですね、そんな事――。今、身体の弱い子供が、うんと多いんですよ。
後で、困ってしまうのは、子供なんですよ。
これからの世の中を担っていくのは、子供達なんですよ。
これから先、人間は短命になっていくんですよ。 ――「あれ、老人天国になるんじゃなかったの?」と、そうはいかないですね。
実は、人間の身長の高い・低いもそうなんですよ。今はズーッと体が大きくなっていますよね。しかしこれからは、段々小さくなっていきますよ。輪廻している訳ですからね、そういう事を繰り返しているんです。
まぁ、皆さんの中で、娘さんいる人、煙草吸わせない方がいいですよ。それにはお母さんも、なるべく吸わないように心掛けなければいけないですね。
そして、この二つを止めた時に自分を振り返ってみたら、私は高橋先生にお会いするまでは、慢性下痢・腰痛が本当に酷かったんですね。腰が痛くてどうにもならない。
「おまえ、仮病使ってるんじゃないのか」って言われるくらい、腰が痛かったんですね。夏なんか痛くて歩けないですよ。
それで会社を休んでみたりと、毎年そうだったのが、何時何処でどうなったのか、何とも無いということに気が付いた訳ですよ。
そして水虫も酷くて、冬でも雪駄を履いて歩く訳ですよ。それも何時の間にか無くなってしまった訳ですね。
そうすると、身体が悪いという事も、実は心が造り出しているんですね。
そういう一つの心のあり方によって、自分というものは、本当に素晴らしいものなんだということを、やはり、みんなが分からないといけないですね。
それが無いから、自分を卑下してみたり、それで疑問を持ってみたりと、いろんな事をする訳です。
私達は、やはり自分に正直でなければいけないということです。 1982年11月

                                                 
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