心の旅路

第1話「人間とは何ぞや」関連の参考講話 短編集                                                      


   7.胎児は知っている――次元が違う母親の体内                更新

(『反省の日々』参照)

先生にお会いしてから、私は二年目になっていたんですね。その頃は、施設を回りながら、自分で先生が仰っている反省というものを続けていったんです。
とにかく、やり始めたら徹底的にやろうと、幼い時から、現在に至るまで、微に入り細にわたって反省をしていったんですね。
その反省の中で、実は未だに強烈に残っている事があるんです。幼い時の三歳位までは思い出すのですが、一歳〜二歳までの事がどうしても思い出せない。それを一所懸命に分かろう分かろうといろんな方法で突っ込んでいった。
そうしたら或る時に、眼を閉じて反省をしていたら、お腹の中にいる赤ん坊の姿が(心の眼で)観えた訳ですよ。一言で観えると言っても、これは変ですけれどもね、お腹に入って逆さになった赤ん坊が出て来て、「これは、一体何だろうな? これは錯覚じゃないかな」と思って、眼を開く。また静かに眼を瞑ると、また出て来る。
――実は、これは自分が母親のお腹の中にいる時の姿だったんですね。その時には、吃驚してしまいましたねぇ。
これは最近、私が他所で話をした時に、お腹の大きい人に、「光を入れてください」と言われて、光を入れたんですね。ズーッと光を入れて暫くしたら、その中から声が聴こえてきた。「あれ、何か言ってるな」と思った訳ですよ。そして、よーく聴いてみると、実はお腹の中の赤ん坊が、
「親が喋っている事、行っている事、全部分かります」
と言うんです。これには私も吃驚しましたねぇ。そして、そのお腹の子が、
「親以外の人の一挙手一投足も、みんな分かります」
と、言うんですよ。これにはドキンですね。へッと思いましたよ。
そしてそのお腹の子供が言っている事を親に訊ねてみたら、本当にその通りなんですね。無い事は言いませんよね。
これは以前にも、悪阻が酷いご婦人に光を入れた事があるんですけれども、夫婦で私の処に訪ねてみえた。
「先生、家の奴は七ヶ月にもなるのに、悪阻が酷くて大変なんですよ。どうしてなんでしょうか?」
悪阻の中には、食べ物が合わないとか、以前に生まれた国の食事と、今回、日本に初めて出て来て、例えば、野菜食が合わない場合とか、母親との考え方が違うとか、そういうもので出て来る訳です。
悪阻というのは、本当は手当て(両手の平で患部を挟むようにする)をして光を入れたら良くなるんですが、この人の場合は普通と違って強烈なんですね。
「奥さん、横になってご覧なさい」
私は、お腹に光を入れながら、お腹の中の子に訊いてみた、
「あなたは、おかあさんの意識と不都合を起こして、悪阻が酷いそうだけれども、一体どうしたというの?」
「わたしは七ヶ月目なんですけど、実はわたしの両親になる人達は、わたしが生まれる事を祝福してくれません。ですから、心の中が穏やかではありません」
そう言うんですね。
「お宅らは、お腹の赤ん坊が『二人が、生まれて来る事を喜んでくれない』と言っているけれど、夫婦でそんな事を言っていたの?」
「えゝっ?」
二人とも顔色がサッと変わってしまった。
「なんだ、言っているんだね」
「……はぁ、実はそうなんです。お腹が大きくなるまで堕ろそうか、どうしようかと言ってました」
「お腹の赤ん坊がそう言ってるよ」
「えゝっ!」
その赤ん坊が、もう一つ言った、
「わたしより先に出た、姉に対しても、二人は同じ事を言っていました」
「あなた達は、先に生まれた子供にも同じ事を言ったでしょうが――」
「えゝっ……はい、すみません。でも先生……何故そんな事が分かるのですか」(笑)
「お腹の子が全部話してくれるんだよ」
「えゝっ!」
もうこの二人、驚いてばっかり――。(笑)
そしてこういう話もありますね。妊娠中のお母さんの子宮の中の音を録音した。そしてこの赤ちゃんが生まれた。赤ちゃんが泣く時に、その録音した音を聴かせたところ、ピタッと泣き止んだ。
その音は、川の流れのようなザーッという音。これは血液の流れの音なんですね。この音に安心して泣き止んでしまう。
そうすると、その録音の中に、お母さんの声と、相手の声も全部入っている訳ですよ。赤ん坊は、お腹の中で喋っている事を全部聴いていますよ。
私はその録音の話を聴いた時に、「あ、私がお腹の子とやり取りする事を証明してくれたな」と、そう思ったんですね。
そうすると、不思議でも何でもないんですよ。我々は眼に見えないから、不思議だと言うだけですね。――不思議じゃないんですよ。
そうすると、お母さんのこのお腹の中というのは、我々と次元が違う訳です。お腹の中は四次元以降の世界なんですよ。コンタクトしてから生まれて来るまでは、胎児の状態の時は、大人なんですね。魂なんです。
ところが、生まれて外に出たら分からなくなってしまう。人間は五官(眼・耳・鼻・舌・身)を通すと、分からなくなる。これは、そういうふうに出来ているんですね。
これは到底、人間の力ではこんな事は出来ないですね。――それが私達なんです。一人一人の肉体を持っている私達です。
それだけ、素晴らしいものをみんなが持っているんですよ。
1984年3月

                                                 
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